中村太地王座



米長「(前略)というわけで、形勢と、自分ならどっちを持ちたいかを喋りなさい」
中村「僕、今、羽生先生のほうを持ちたいですけどね。理由ですか?うーん...、△6四角がいい手だと思ったので。(予想していたかという問いに)候補手の一つとしては予想していたのですが、△6四銀とあがるほうが一般的かと思っていたもので。でも、その後、竜王は88分くらい考えていましたからね。竜王は△6四角を軽視していたのではないかと思います。」
米長「では次は、ここからの、中村大地の次の一手を!」
中村「自然なのは△4六馬ですけど。それか△6七歩を打つのか、△8六歩と突き捨てるのか、その3つですかね、おそらく。」「あと、竜王の▲2三角(53手目)が意外でした。▲3五歩とつくのかなと思っていました。」
米長「いいじゃないですか!『中村太地は近い将来、必ずタイトル戦に出るであろう。師匠の米長は確信した』と書いておいてください。麗しい師弟愛だね〜」



いまから九年前の竜王戦のブログである。中村四段(当時)は記録係であった。中村さんと言えば、このやり取りを思い出す。「シリコンバレーから将棋を観る」の第五章にも収録されている。奇しくも、今年の竜王戦も渡辺竜王が羽生棋聖に挑戦するシリーズである。中村四段が王座となり、師匠の米長永世棋聖はすでにもういない。

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